大阪・京阪神の寄付集め奮闘記! Vol.4 認定NPO法人ビッグイシュー基金

団体概要

ビッグイシュー基金は、 雑誌『ビッグイシュー日本版』を発行している有限会社ビッグイシュー日本を母体に作られた非営利の団体です。有限会社ビッグイシュー日本は、「ホームレスの人々に救済ではなく仕事を提供する」ことを目的に活動しており、ビッグイシュー基金は、ホームレスの人々の自立を支え再び社会に戻れるよう、彼らを生活、仕事・就業、文化・スポーツ活動の3つの側面からサポートし、①生活自立応援プログラム、②就業応援プログラム、③文化・スポーツ活動応援プログラムに加え、問題解決のネットワークづくりや政策提言、問題への市民参加の5つの活動を通して、社会が生き生きとした力を取り戻すことに貢献したいと願って活動しています。

佐野章二さん(理事長)佐野章二さん
(理事長)

参加のチャンスのしくみを作るのが私たちの役目!

ビッグイシュー基金は、2012年7月に認定NPO法人の認定を受け、大阪市内で4つ目の認定NPO法人となりました。 認定NPO法人の取得に向けて動き始めたのは、2011年3月。大阪国税局に相談に行ったのが始まりです。そこでぶつかった壁、ビッグイシュー基金としては、寄付と考えていた市民応援会員に、特典がついていることもあり、対価性があるとの判断を受け、寄付として認められませんでした。そこで、パブリック・サポートテスト要件の相対的基準での申請を断念しますが、認定要件が緩和され、絶対値基準ならいけるのでは!?と2011年7月に申請準備をスタート。国税局の方にも、何度か相談に行っていたこともあり、懇切丁寧に相談にのっていただくことができ、2012年3月に認定申請書を提出、7月に認定を受けることができました。
およそ1年半の期間をかけてビッグイシュー基金が、認定NPO法人をめざした理由。それは、寄付が社会に参加する手段である!と考えていることが挙げられます。そのために、ビッグイシュー基金への寄付が、税制優遇の対象となり、寄付をした市民が寄付金控除等を受けるなどのメリットをつくることが、NPO法人の義務でもあり、責任でもあるとの信念がそこにはあります。

過去の書類も判断の基準に!!

認定取得で特に大変だったことは、書類を整えるのに、多くの時間がかかったことです。点検する書類も、日々の帳簿のチェックから始まり、支出の根拠も細かく聞かれます。また、ビッグイシュー基金から他団体への寄付などの明確な選定理由を聞かれたり、普段からきちんとやっているつもりでも、文書を残すなど「ちゃんとやっておけばよかったな」と思う場面も多々あったとか。
監査では見てもらってはいるが、日々の会計書類を適正に作成していく知識を絶えず学びつづけることが大切とのことでした。
でも認定を受けるための調査があったことで、会計面、組織面、事業面でのビッグイシュー基金の適正性を国税庁に認められたという結果にもなり、今後の組織運営に多いに役立つといった一面もあります。

参加してもらうために、遊び心をもったネーミングをつける!

ビッグイシュー基金では、多くの方にご参加いただけるように、5つの「市民応援会員」と3つの「企業サポーター制度」を用意し、参加を呼びかけてきました。2011年8月現在では、その会員が879人、会員以外の個人寄付者数も207人いました。
でも、この「市民応援会員」が寄付と認められないこともあり、2012年9月より、寄付メニューと市民応援会員メニューにわけ、新たなビッグイシュー基金応援メニューができました。
まず、寄付メニュー(税制優遇の対象となるもの)として、「出会い寄付」、「つながりウォーク寄付」、「実践応援ラン寄付」、「社会包摂マラソン寄付」、「市民信頼社会寄付」という5種類を作り、参加の度合いをイメージする言葉でネーミングを行いました。寄付一口の金額があがるほど、参加の度合いが高くなっていく仕組みです。
また、従来の市民応援会員メニュー(税制優遇の対象にならない)として、にっこり応援会員、ひとり立ち応援会員の2つと、「企業サポーター制度」は残しました。
みなさんに楽しく参加していただけるように、それぞれの寄付に愛称をつけ、募集を行っていく、これがビッグイシュー基金の工夫の一つといえます。
また、寄付を「参加」と定義している以上、参加してくださっている人に、新しい応援メニューについてアンケートをとり、83%の賛同を得て、改正を実施するというプロセスをふんでいます。参加している人の意向も大事にする、こういった取り組みもビッグイシュー基金が、多くの参加者を集めることができる、もう一つの工夫なのではないでしょうか。
2012年9月からの実施となるため、まだここから集まるかはこれからの試行錯誤になりますが、こういった工夫、そしてアイデアがビッグイシュー基金を支えています。

よりオープンに!誰でもわかってもらえるような説明を!

認定を取得する作業によって、団体の情報公開をさらにすすめ、誰にでもわかってもらえるようにする、それにより内部の意識の変化も期待できます。また、「自分たちが何をしている組織なのか!」をとことんオープンに、とことん発信していく!ことで、寄付などの収入を確実に得ることにつながっていくというよい循環を生み出します。
今後、私たちがノウハウを積極的にオープンにして共有し、全国にあるいろいろな事例を発信していくことで、NPO全体の底上げにつながっていけばよいと考えています!そして、そういった取り組みが、市民セクターを市民の手で育てる一つの起爆剤となればと考えています。「社会を救うのは、市民自身です!」

ページの先頭へ