Vマーク青 月刊ボランティア〜Internet Edition〜
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No.359 / 2000年10月号

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No.359この人に写真
この人に ...No.167
● この人に  
タレント   ジェフ・バーグランドさん  ● 

ボランティア活動は、自分が普段出さない自分
を引き出す「きっかけ」になるんだと思います。


 私は、100%(自分以外の)人のためにやるボランティアって、長続きしないと思うんですよ。だって「誰々がかわいそうだから」とか、「助けてあげたいから」という思いだけで、ずっと活動を続けるのは大変でしょ。自分も楽しいとか勉強になるとか、何か得るものもあるから、活動は長続きするんだと思うんです。

 それに活動相手に対して一方的に同情すると、時には相手に惨めな思いをさせてしまったり、助ける側助けられる側といった不平等な関係を生み出してしまう。そういう思いはすぐに相手に伝わってしまって、拒否されたり反感をかってしまい、結局長続きしないんですね。

 だから対等な関係であることは、とても大切だと思います。

 もう一つ大切なことは、人間は一人ひとり違うということを自覚することです。人にはそれぞれいろんな違いがあります。性別、人種別、年齢別、言葉の違い、etc…。そしてボランティア活動をして何かを得られるのは、さまざまな人と接して、こうした違いを知るからではないでしょうか。というのは、人は自分と違う立場や価値観の人から、最も多くを学ぶことができるからです。

 ところが、私たちは高度な情報収集能力を身につけると同時に、いらないと判断した情報を捨てて、できるだけ簡単に物事を理解しようとするようになりました。すると、「障害者」全員を一括りに考えたり、「学生」はみんな同じだと考えたりしてしまいます。だから「耳の不自由な人は、耳が不自由であるという点以外は、自分と同じように物事を考えている」とか、「車椅子に乗っている人は、足が不自由なだけで、あとは自分と変わらないんだ」というふうに感じてしまうかもしれません。

 でもこれは違うと思います。これでは「男性と女性とは体の仕組みが違うだけで、同じ価値観を持っているんだ」と言っているようなものです。それまで生きてきた環境も、文化も、全く同じ人なんていないのですから、本当はみんな違うはずです。それぞれの人が唯一の人生を生きています。そして私はこの「違い」に、とても魅力を感じています。

 人は自分とは別の人と対等な人間関係をつくれば、その関係の数だけ自分の顔を持つようになります。だから、ボランティア活動は、自分が普段出さない自分を引き出す「きっかけ」になるんだと思います。

(編集委員 岡村こず恵)

●ジェフ・バーグランドさんプロフィール●

アメリカ合衆国南ダコタ州生まれ。カールトン大学で宗教学を専攻。1992年大手前女子大学教授に就任。NHK教育テレビ「きらっといきる」で司会を務める。趣味は尺八、囲碁、テニス、少林寺拳法など多彩。現在、帝塚山学院大学教授。


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