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2005年6月
今が旬 ― 移動ボランティア
スーザン・J・エリス
ここ北半球では、6月にもなると夏が始まり民族大移動が起こります。学生は親元に帰ったり、夏のアルバイトや冒険旅行に出かけたりします。暑さの早いところでは少しでも涼しい北の方に訪問先や用事を見つけようとします。北部に居を構え冬には南部に移動して働くいわゆる「スノーバード」たちは自分たちの巣に戻ってきます。でなくても誰もが休暇を取ってどこかに出かけようと考えます。(南半球にお住まいの読者は月を替えて季節に合わせてみてください。)

ボランティア団体はどこでも程度の差こそあれ、夏や冬の休暇の人手不足に対処しなければなりません。実際、クライアントや一般市民のために特別な企画を運営する団体もあるでしょうし、サマーキャンプ・サマースクールなど夏季プログラムを運営するのに何ヶ月間かいつもよりたくさんのボランティアが必要になってくるところもあるでしょう。リゾート地の団体の場合、端的に仕事量が増えるでしょうし、冬に人気のあるリゾート地なら逆。こうしたことは避けられない事実なのですから、要は私たちに何ができるかです。

連携を取り続ける

昔なら、休暇に出かけるボランティアに楽しんでくるように言って何ヶ月か経ってまた戻ってきてくれるよう祈るしかありませんでした。今ではそれしか方法がないというわけではありません。たとえ遠くにいても活動を続けてほしいと考えてくれているのをうれしく思って興味を持つボランティアもいるのではないでしょうか。(なかには正真正銘、活動からしばし離れたいというボランティアもいるでしょうが、それはそれでかまいません。)

バーチャルなボランティア活動

その人が休暇中、パソコンやインターネットにアクセスできるのならバーチャルな活動を検討してみてはどうでしょうか。遠くからでもそのボランティアは次のようなことができないでしょうか。

・ インターネットを使って何であれ調査をする
・ 外出のままならないクライアントで、パソコンが家にあってメールのやり取りを望んでいる人の「キーボードパル」になる。
・ 文書やホームページの編集・校正をする。
・ 団体のために何か文章を書く。

観光旅行ではなく、しばらくの間涼しい(暖かい)ところにただ移るだけというボランティアならば、なにか役に立つことができ、団体の活動を続けることができるというのはとても魅力的に映るかもしれません。

特使

ボランティアの協力を得て旅行中の皆に団体の視察官や場合によっては特使になってもらうこともできます。それが正式なものでなくても、自分たちと似たような団体や面白い形でボランティアを巻き込んでいる団体に旅先で目を向けてみるのはボランティアにとっても楽しいでしょう。現地の新聞記事の切抜きをしたり団体案内をもらってくるという簡単なことでも構いません。あるいは、ボランティアにそれだけの気持ちがあるなら、もっと単刀直入に、目をつけておいたプロジェクトのリーダーに話を聞くといったことも可能です。旅行に出かけるボランティア全員に団体案内を何部か持たせて他の団体に読んでもらうようにしたり、名刺を預けて他のボランティア・プログラム・コーディネーターとつながりをつけたりすることも、実際、しようとおもえばできるわけです。ボランティアたちが戻ってきたらしっかりと報告してもらいましょう。

休暇を取ることになっているボランティアと一緒にあらかじめ調べておいて、訪問先の特に興味をそそる団体と約束をとっておくのもいいでしょう。私たちの分野には一般的に友好的な態度があることを考えれば、ほかの団体を代表して来る人のためなら当然みな喜んで時間を割いてくれるはずですし、「面白い仕事をしていらっしゃることを知って、是非とももっと詳しく知りたいのです」というアプローチで迫るならなおのことです。そのボランティアは舞台裏を見るすばらしい機会を得ることになるかもしれませんし、訪問の準備を上手くしておけば長年の懸案解決に役立つものを得ることができないとも限りません。

ついでながら、この種の訪問計画は短期間あるいは定期的に仕事で出張するボランティアにもお薦めです。こうした訪問を「特使派遣」とか「産業スパイ活動」などと表現したらもっと面白いかもしれませんね。

相手方との協働

あまり欲張るのはどんなものでしょうか。自分の団体のために移動ボランティアに活動を続けてもらうというのはひとつのやり方に過ぎません。宝を分け合うという手もあるのです。何ヶ月か別のところに赴くことになっているボランティアを組織として援助して、その地の同様の団体につながりをつけてあげるというはどうでしょう。なにしろボランティアたちは経験もあり、いつでも活動できる状態にあるのです。そうした団体もその期間ボランティアたちに大いに活動してもらいたいはずです。

上手く運ぶためにはあらかじめ計画を練って、適当な団体を探したりボランティアに代わって(あるいはボランティアとともに)あたりをつけたり紹介状や活動歴を記した手紙を作成したりする必要があります。もちろんこれは双方向に有効です。ほかで経験を積んだ季節ボランティアにあなたの団体で仕事を探してあげることだってできるでしょう。

全米的な組織や国際的な組織の構成団体ならば、そういった組織を活用すべきです。移動ボランティアを他の土地の傘下の団体に紹介しましょう。実際に全米組織のホームページ上にそうした交流を支援するシステムを整備して、「夏の活動求む」といった電子掲示板を設けてはどうでしょうか。

大事なのはそのボランティアの実績を評価することです。短期で季節限定のボランティアに自分の団体の研修プログラムを一からまた受けさせるようなことはしないことです。オリエンテーションならいいでしょう。長々とした座学的なものは止めましょう。スキルを確認してみたり、当初は何人かで組になってもらうなど、試してみる期間はあってもいいでしょうが、ボランティアたちの時間を浪費してはいけません。互いの団体の研修活動に敬意を表しましょう。

全米レベルの職能組織を大いに活用して相手方のボランティア・プログラム・マネジャーを探しておきましょう。ヘルスケア・ボランティアや裁判関連のボランティアなど、ある活動内容に特化した組織ならことはとても簡単に運びます。もちろん、AVA(Association for Volunteer Administration)やIAVE(International Association for Volunteer Effort)などの包括的な組織でもいいでしょう。最低限、ボランティアが行こうとしている町の誰かに目星をつけておいて、そのボランティアが活動しそうなところを伝えておくことはできるでしょう。

経験豊かなボランティアが退職したり転勤したりあるいは単に引越ししたりしたような場合にも、これと同様のアプローチが役立つというのもおぼえておく価値があるでしょう。そうしたボランティアを手元から失うのは残念なことでしょうが、新天地でボランティア活動をする機会を世話してあげることができるんですよ。われわれのお別れの挨拶としてはもってこいじゃありませんか。

休暇をとる予定のボランティアたちに何らかの方法で活動を続けるよう、働きかけていますか。それはどのような働きかけですか。

季節限定のボランティアをすでに活用していますか。そうだとして、ボランティアたちがあなたの団体を見つけ出す手立てとしてはどのようなものがありますか。

原文はhttp://www.energizeinc.com/hot/2005/june05.htmlをご覧ください