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組織でもっとも苛立たしい変化のひとつは、過去に起きたことの自覚なしに、新たな方針が出現することでしょう。特に、このことはボランティア活動に関連しています。なぜなら、組織はボランティア・プログラム・マネジャーの頻繁な交代を行い、ボランティアのみから成る団体は、選挙のたびに役員を交代しているからです。新任者は、自らの好みにより、または新たな運営体制を確立したいとの思いから、あまりにも頻繁に改革を実施しています。彼(女)らは最初に重要な質問をすることを忘れてしまっています。「なぜ、そしてどのようにして、現在のような状況になっているのか?」と。
10年前に試しうまくいかなかったことを改革しようとして、抵抗にあって身動きが取れなくなるなんて誰も望んでいません。一方で、私たちはみな忙しいため、だめだとわかりきっていることをまたやり直したり、前任者が苦労して行った努力を繰り返す余裕もありません。重要なことは、新しい方向に向かう前に、調査をすることにあります。私は、「継承担当理事」や「継承担当者」なるものを選出することを提案します。この役割は理事会や組織のボランティア・プログラムでも共に有効でしょう。
理事会
誰もが理事長、財政担当、書記官や旧くからある役職の役割を理解しています。しかし「ロバートのルール」(Robert's Rules of Orderアメリカで定評のある組織運営のガイドブック)や組織をいかに運営するかについての伝統的な文献は、組織の歴史と過去に行われた決定についての背景の組織的引継ぎを、継承担当理事が確実にすべきだとは書いていません。事実、書記は会議の議事録を保管していますが、過去の情報検索を誰か依頼したことがあるでしょうか。また、過去の議事録はしばしば不完全であったり、情報が長い文章の中に埋もれて見つけ出すことが困難だったりします。
「継承担当理事」の役割とは
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- 就任と同時に、団体としての基本方針や手順を含む、すべての過去の記録を読みます。(初代「継承担当理事」は、議事録と基本方針の一覧表を作るかもしれません。それは後任者には非常に役立つでしょう。事実、今日の技術であれば、すべての議事録をコンピュータにスキャナーで読み取ることで、あるトピックスに関する文字検索は簡単にできるようになります。)
- 以前に理事会またはグループで決定したテーマについて議論をする時は、グループのメンバーに対して、過去に行われた活動内容を、確実に知ってもらうようにします。ポイントは議論を中断しないことです。しかし、グループが新しい決定を下そうとするなら、メンバーに次のことを十分に認識してもらった上で、責任を持って実行してもらいます。すなわち、a) まさに改革を行おうとしていること、b) 過去にグループが下した決定の根拠を理解した上で、新しい決定を行うに足る状況の変化があること、を認識させます。
- 基本方針や手順(これらの項目は内規の変更は不要ですが、組織の日々の運営に影響するものです)の保管者となり、矛盾や変更が生じた時は現在のリーダーに注意喚起を行います。議論され決定された新たな方針について記録を取り、次期「継承担当理事」に引き継ぎます。
- 新旧理事交代の引継ぎを評価します。いかに組織運営が進められているかを教える理事向けの有効なオリエンテーションの手順書がありますか? 必要な記録が各理事からその後任の人たちに引き継がれていますか? 新任の人に、リーダーが指揮を取る必要がある進行中のプロジェクトについて説明がなされていますか?
ボランティア・プログラム
ボランティア・プログラム・マネジャーも、後継者育成について考える責任があります。もしあなたが宝くじに当たり、仕事を離れたら、あなたの後任者はどのようにしてプログラムが機能しているか理解できますか。そして、なぜあなたがそのような方法を取っていたのか理解できますか。この点が、団体の規則そのもの以上に、基本方針や手順に関するマニュアルの重要な要素です。ですから、決定に至るまでの経緯を(年月日と共に)記録するようにしましょう。 (キャビネットとコンピュータの中にある)あなたのファイルを理論的な方法で整理すれば、過去の出来事を、容易に見つけ出すことができるようになります。
あなたが既存のプログラムのボランティア・プログラム・マネジャーになった時には、少なくとも最初の段階では、あなたの前任者と以前から来ているボランティアへの敬意を表して、プログラムの継続を行うでしょう。長年来ている参加者や、比較的新しい人とも話をすることから始めるでしょう。その人たちの好きなこと、嫌いなことは何か? 過去、それらのことは誰が決めてきたのか? 決定の要因は何であったのか? 過去の活動記録を誰か知っているか? あなたはそのプログラムについてさらに知り、現況の背景を理解するようになるでしょう。そして、次の3つの選択が出てくるでしょう。
- あなたは、最初の考えとは異なり、プログラムを変更せず、継続することに有効性があると判断する。
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あなたの感覚では変更が必要だと認識しているが、最も関わっている参加者とともに協働していく方策を模索していく。理想的には、彼(女)らに、それまでの自分たちの活動が評価されていると感じてもらった上で、代替策としてではなく、改善のための方策として新しい方法を理解してもらう。
- あなたは、誰もプログラムを継続する有効な理由を持っていないことを発見し、(より良い理由に基づいて)問題なく新たな改革を導入していく。
一般的にはボランティア・プログラム・マネジャーが、ここに提案した継承担当者の役割を果すことになるでしょう。しかし、ボランティア・プログラム・マネジャーにアドバイスをしたりプログラムの変更が検討される時には、多様なプログラムの支援者の視点を代表するような高く評価されているボランティアでも適しているでしょう。ボランティアであれ、職員であれ、新しいことに対し厳しく戦う人々は、改革が過去の仕事に対する否定的反応であると誤って感じている可能性があります。もし彼(女)らが、誰かが将来の必要性のみならず過去の決定を評価してくれていると確信を持てば、彼(女)らの抵抗は減るでしょう。団体の伝承・歴史事実を尊重することが、実際、彼(女)らの貢献を認めるひとつの方法にもなり得るのです。
イベントと会議
継承担当理事・継承担当者の概念は、主要な年間イベントにも適用できます。たとえば、年間の資金集めのイベントや会議は、その年の運営委員会の方針により(当然なことなのでしょうが)かなり影響を受けます。しかしすべてが毎年変更されるべきではありません。もし新しい手順、形式や細かな変更が毎年行われたら、支援者、サービス提供者、ボランティアたちはやっていられません。一方で、あることが年間の新たな取組みとして公表されたら、翌年同じ取組みはするべきでしょう。しばしば当年の委員会は前年度の展望を、手遅れ状態になってやっと思い出すものです。毎年一貫性のあることを決定し、それらを監視するための継続担当理事・継続担当者を選任しましょう。
あなたはどのように考えますか?前進をしながらもどのように過去の出来事を忘れないようにしていますか?ボランティアはどのように一役を担っていますか?
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