ボランティアの世界に、突然、飛び切り優れた贈り物がもたらされました。その贈り物はインターネットです。大急ぎで包み紙を引き破って、このプレゼントで出来ることを全て(本当に真剣に)やってみた人もいます。箱から全部取り出して、組立て説明書が解釈不可能と判ったにもかかわらず、部品を組み立てるようとしている人もいます。包装を賞賛するだけで、自分自身で、自分自身でリボン結び目を引っ張って中身を見ようとはしない人もいます。中には、見知らぬ人からの贈り物は気をつけなさいといわれているのか(それとも、技術的に今よりもずっと遅く使いにくかった数年前に、試してみたけどうまくいかなかった経験が記憶に焼きついているのか)、いまだにこの贈り物の受け取りを拒否している人もいます。
これらのたとえ話から抜け出す前に、サイバー空間、特にワールド・ワイド・ウェブ(World
Wide Web:1991年に使用開始されてここ8年ぐらいで本当に価値のあるものになった)が導入され、私たちの分野で活用できることを、私たち全員が感謝するべきだと私が信じている理由を説明しましょう。ボランティア活動がいつも直面してきたいくつかの主要な問題と、インターネットによってもたらされる新しい解決策(少なくとも解決の可能性がある)について考えて見ましょう。
- 資金不足
かつては、限られたボランティア・プログラムの予算とベテランの専門家に対する低い給与といった財源不足は専門化養成の最大の障害物でした。私たちは議論になっているのが書籍であれ、ワークショップの参加費であれ、会議出席の交通費であれ、いつも「そんな余裕は無い」と言い訳していました。それがインターネットによって、われわれのいかなる想像をも超えた「無料」の手段がもたらされました。
Webサイトを構築する場合には、決してコストがかからないわけではありませんが、サイトを訪問する人は、文字通りの指一本の情報の世界に対して、ほとんどお金がかかることはありません。課金がある場合にも、書籍そのものを印刷せずに済ませたり、交通費や宿泊代をかけずに済ませたりといった方法でコスト削減ができるので、電子媒体のほうが伝統的媒体に比べてたいていの場合かかるコストはかなり安くなります。(これは、エナジャイズ社が自社のオンライン書店を電子出版に切り替えた理由でもあります。)
お金をかけなくても、ベテランの専門家はボランティア募集にWebを使用したり(現在、数十の国で、ボランティア活動情報掲示板への無料投稿が利用できます)、仕事仲間とあらゆる情報交換にせっせと利用したり、ボランティアトレーニング講習会で共有するための資料を見つけ、そして職業上も個人としても成長していきます。同様に、われわれの分野の専門家集団は現在、メンバー同士で自由にコミュニケションしたり、「慈善事業」の一覧をオンラインで公開したり、彼らの会議を(参加費を上げることなく)はるかに広く宣伝したりすることができます。
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知度不足、情報不足
ボランティアやボランティアプログラムマネジャーによって支えられている活動結果はほとんど表に出る事はありません。かつては、政府の立案、フィランソロピー(慈善活動)や非営利のマネジメントを教える専門的プログラム、基金や資金提供者に対する助成金提案の要求事項、マスメディアによる報道等の中にボランティア的考えや意思決定が含まれることを期待(時には運動をしたり)する必要がありました。ボランティア活動情報を広く伝えるための情報収集もまた大変大きな努力が必要でした。
時は変わりました。私はGoogle上で4回検索するだけで、それぞれのトピックスに対して以下のような数の項目をWeb上で見つけることができました。
ボランティア(Volunteer): 8,770,000 (たった0.23 秒!)
ボランティア・マネジメント(Volunteer Management): 1,940,000.
ボランティア・アドミニストレーション(Volunteer Administration): 1,310,000
ボランティアリズム(Volunteerism): 272,000
関係性のないものが相当な数あるにもかかわらず、ボランティアに関連する事柄を求めている人の多くは、少なくともいくつかの情報を見つけることができます。Googleのようなサーチエンジンをよりうまく使うようになれば、包括的かつ状況に合った答えや提言をより多く見つけること可能になります。
- ベテランの専門家の孤立
この専門領域でのチャレンジのひとつに、ボランティアコーディネーションに職員一人を専従させることがあることはみんな知っていますよね。ある出版社は私に対して、ボランティア活動はおどろくほど幅が広いのに信じられないほど脆弱な分野だと評しました。ボランティアはどこにでもいるのに、その人たちの指導に関わっている人はほとんどなく、さまざまな職務の人が兼任でおこなっています。「どうやって仲間を見つけるか?」これは、この分野に入ろうとする個々人の永遠に続く問題です。
Web上にはオンライン・ディスカッション・グループがあり、問題を投稿し返答を得る場所、求人情報を交換するチャンス、ボランティア活動研修のカレンダーとして利用できます。サイトは地域、全国、全世界的なものでもありえます。あなたが物理的にどこに居ようとも、サイバー空間では孤立していません。
いまだに、十分活用されていない現況
問題は、私たち自身の仕事や専門性を変革するのに、インターネットがどのような可能性を持つのか十分つかみきれていないことです。オンライン上で活動している同業者全員についていえば、電子メールのみに限定しているところが多くあります。メーリングリストや電子掲示板への投稿では、十分に参加していない文字どおり「潜伏者」(情報を読み出すだけで自分は書き込み投稿をしない人)が何百人もいます。ひとつの例として、私の月刊ホットトピックスへの返答の中で起こる会話はしばしば挑発的で、常に興味深いものです。しかし、もっともHOTなトピックでさえも20以上の返答を引き出すことはほとんどありません。Web上の記録では、ホットトピックスのページには毎日500人を超える訪問があるにもかかわらずです。これは自然なことでしょうが、気がかりなことです。なぜ、少数の人しか議論に参加しないのでしょうか。CyberVPM,
UKVPMs, OzVPMをはじめ、われわれの分野の他のメーリングリストも同様です。
インターネットは他の専門職や「連絡・関係」したいと常に望んでいた全ての人と心置きなく話し合える活動の場を提供してくれます。個人にも集団にも発言の場を与えてくれます。使える状態の力がすぐそこにあるのに、ほとんどの場合われわれはその利点を利用していません。なぜでしょう。テクノロジー恐怖症でしょうか?忙しすぎて時間が無いからでしょうか?興味が無いから?われわれの分野の中にあるデジタル・デバイド(情報格差)を解消する架け橋を見つけなければなりません。
米国では、今現在もっとも役に立つWEBサイトは、コンサルタントによって製作されているもので、もちろんエナジャイズのサイトもその内の一例に上げることができます。われわれ専門家集団はここ2年でサイトを改善しましたが、まだこの媒体の重要性をつかみきれていません。これは、お金の問題では決してありません。サイトを設計できる技術ノウハウを持つ有能なWEB管理者に給与を払うことはこの過程ではあまり重要ではありません。もっとも重要なのは、サイトに対するビジョンを持つことです。つまり、誰に対して情報を提供するか(内部と外部の対象者を考慮する必要があります)と、それらの対象者が何を知りたいと思っているかです。
われわれがインターネットという贈り物を活用する方法の一覧を提示してみます:
- 「サイバー代議員」となるボランティアを募集し、われわれの組織に(そして個人的にも)インターネットをどう使えばよいかを教えてもらうとともに、全ての利用資源を収集するのに必要なオンラインでの調査に時間を使ってもらいましょう。
- ボランティア活動情報の投稿、会議の宣伝、その他外部への発信といったことができる、すべての無料の方法を最大限に利用しましょう。
- この分野のいくつかのメーリングリストに登録して( http://www.energizeinc.com/prof/listserv.htmlを参照してください)、時折は投稿しましょう。
- ボランティアの仕事の成果をうまく宣伝するのに、あなたの組織のWEBサイト(2000年の、この件に関する私のホットトピックスhttp://www.energizeinc.com/hot/aug00.htmlを参照してください)を利用するようにしましょう。
- 資料を共有しましょう。今日では、全ての文書作成はコンピュータでなされています。ワードプロセッサーで作成した文書を持っているのならば、ほとんど努力無しでWEBのページに変換できます。ひとつのやり方として、DOVIAやその他の地域の連合がメンバー同士での助け合いを支援している方法があります。そこでは、ボランティア申込書のサンプル、ハンドブック、評価の調査結果等を掲示しています。
- 再度訪れて更新された情報を得る価値があると思われるサイトを見つけ、お気に入りへ登録しましょう。
- このホットトピックスをあなた自身のネットワークへ(必要ならば紙媒体で)複写して配布し、協力していない人に議論を挑みましょう。
われわれは単純に恐れや嫌悪を克服し、この技術を学ぶべきでしょう。明らかにあなたはすでにネットに接続されているのですから、私はこのフォーラムで釈迦に説法していることになりますが。そこで、今月の質問は、
- インターネットがわれわれの分野をどのように変革していくと思いますか(ネガティブな影響があると思うのなら、それも共有しましょう。)
- ネット上で利用可能なものを最大限に活用するには、どういう方法があると思われますか?
- 多くのボランティア活動のベテラン専門職がサイバー空間をいまだに利用できていないのはなぜだと思いますか?いやいやながらの同僚たちをインターネットにアクセスしようという気にさせるのには何ができるでしょうか?
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