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【NPOシリーズ(1)】
書 名:NPO・ボランティアグループの会計入門
副 題:—お金の日常的な管理から会計報告まで—
著 者:公認会計士・税理士岩永 清滋
発 行:社会福祉法人 大阪ボランティア協会
定 価:1,260円(税込み)
初 版:2001年6月15日
頁 数:A5判 187ページ
ISBN :ISBN4-87308-037-1

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筆者

岩永 清滋(いわなが・きよしげ)

 1950年生まれ、兵庫県伊丹市在住。
 生後3カ月で脊髄性小児マヒになり、以来補装具と松葉杖で歩行。20歳頃から障害者運動など各種の活動に携わる。1975年、関西学院大学大学院商学研究科修了。
 現在、公認会計士として上場会社や組合の監査に従事するかたわら、税理士として中小企業の記帳業務、税務申告業務を行っている。また、大阪ボランティア協会をはじめとした社会福祉法人やNPOの監事、公益法人やNPO法人の顧問、学校法人監査などを手がけ、NPOなどの会計に関する講演も不定期に行う。
 おおさか行動する障害者応援センター・運営委員、自立生活支援センターピア大阪・常任委員、ゆめ風10億円基金・理事、伊丹市障害者施策推進協議会・委員、小規模作業所びっくり屋・代表、障害者とともにバリアフリーを考える伊丹市民の会・副代表、他。


解説
NPO・ボランティアグループの会計担当者になった初心者のため、公認会計士・税理士でありNPOにも関わってきた著者が、基本的な「会計の勘どころ」を伝授。 中級者にも、原点に立ち返って自己点検できるよう、我が国の会計に関する最新情報を提供。

はじめに

 「楽しみながら会計をしよう」……

 このキャッチコピーはいくら何でも言い過ぎで、気恥ずかしいです。しかし、「苦虫をかみつぶしたような顔をして、ストレスをためながら会計をすることだけはさけてほしい」という思いが、この本を書くようになった動機です。というのも、突然会計担当者になって、帳簿を前に悪戦苦闘している多くの人に出会ったからです。みなさん努力をしておられるのだけれども、少々力を入れるポイントがずれているため、なかなか成果が出ないといった姿に映るのです。

 何というか、「会計の勘どころ」ともいうべき基本がやはり大事なのです。一旦基本さえ身につけば、応用は後から何とかなるものです。その意味で本書は、今まであまり会計にふれたことがない初心者に、会計の基本を理解してもらうことを主たる目標にしています。しかし、何年かの経験のある中級者の方にも、再度原点に立ち返って自己点検してもらうことにも役立つよう構成されています。

 また、あくまで入門書なので平易には書いたつもりですが、決してレベルを下げたつもりはありません。わが国の会計に関する最新の水準の情報を提供しようと努力しました。したがって部分的には難しいと感じられるところもあると思います。最初はわからなくて当然ですから、あまり気にしないで最後まで読みとおしていただくことを希望します。上で言った「会計の勘どころ」といったものを、おぼろげにでも感じていただいたら、1回目の読みとおしとしては十分です。

 本書はNPO(非営利団体)やボランティアグループの会計担当者やそれに関わる人を直接の対象としています。NPOという言葉を本文の中で定義せず多く使っていますが、あまり厳密な範囲の限定をしているわけではありません。あまり大きくない市民活動団体を漠然と念頭に置いていますが、決してそれ以外の団体には使えないという内容ではありません。

 私が大学で会計というものにふれてから、すでに30年以上たちます。しかしほぼ同じ年月を、私は多くの障害者活動に参加してきました。実は私はポリオによる下肢障害者で、そのため多くの仲間の障害者やボランティアと接してきました。本書を書くにあたっても、そこでのいろいろな経験がミックスされて盛り込まれています。

 本書は、社会福祉法人大阪ボランティア協会のNPOシリーズとして刊行されるものです。協会の出版部の飯田真友美さんには、本書の企画段階から最後の校正まで、すべての面において多大の労力をさいていただきました。彼女がいなかったら本書が世に出ることはなかったでしょう。また、ボランティアの加藤健さん他、多くの方の協力を得ました。この紙面を借りて感謝の言葉を述べたいと思います。

 本書が、読者のみなさんに少しでも役立てば幸いです。

2001年5月

岩 永 清 滋


目次
はじめに

第1章 会計の意味と役割を知ろう

    1.会計に対する3つの誤解
    2.なぜ会計が必要か
    3.会計の位置づけ
    4.事実を伝える手段としての会計
    5.NPOにおける会計の役割

第2章 基本的な会計の概念をマスターしよう

    1.会計の対象は何か
    2.会計事実をどのように把握するのか
    3.何を記帳するのか
    4.「合計」と「残高」の意味は何か
    5.正確な帳簿をつけるにはどうしたらよいか
    6.帳簿組織についてはどう考えたらよいか
    7.勘定科目はどのように設定したらよいか
    8.貸借対照表とは何か
    9.複式簿記でなければならないか
    10.NPO会計の特色とは何か

第3章 具体的な説例で勉強してみよう

     1.最もシンプルな場合(現金出納帳を中心に)
     2.やや複雑になった場合(固定資産の購入や受贈)
       〜コラム・領収書は常に必要か〜
     3.特別会計を設ける場合(借入金や預り金の発生)
     4.複式簿記を始め、未収入金等の整理を行う場合
       〜コラム・借方と貸方の意味〜

第4章 会計報告の方法を考えてみよう

    1.NPOの会計報告の読み方
     2.法人格と会計報告
       〜コラム・悪法も法は法!?〜
     3.法人会計基準のいろいろ
       〜コラム・会計のグローバルスタンダード〜
     4.NPOの会計報告のあり方 ‥・まとめにかえて

資料 ○特定非営利活動促進法(抄)
    ○内閣府「特定非営利活動法人の会計の手引き」
      各計算書類の様式例及び勘定科目例
    ○公益法人会計基準
    ○社会福祉法入会計基準
    ○シーズ「NPO(特定非営利活動)法人等の会計指針公開草案」
      代表的勘定科目例

索引